エレミ

エレミは柑橘類のようなさわやかさとスパイシーさを含んだ香りです。「太陽のハーブ」とも言われています。フランキンセンス(乳香)やミルラ(没薬)の近縁種で、中東ではこれらと同じく数千年前から利用されてきました。古代エジプト人は、この樹脂の防腐作用を活かして、遺体の保存に利用していたといいます。
17世紀、医師が兵士たちの傷口にエレミの軟膏を使用していたとも言われております。
▼ 学名 : Canarinm luzonicum
▼ 科名 : カンラン科
▼ 植物の主な産地 : フィリピン
▼ 植物の説明 : 30メートルもの高さに成長する熱帯樹木。フィリピンが原産地で、現地では「ピリ」という名前で親しまれています。
▼ 香りの特徴 : 柑橘系に近い爽やかさに、ややスパイシーな香りが特徴。フランキンセンス(乳香)、ミルラ(没薬)にも似ていますが、レモンの爽やかさもあり、心にぬくもりを与えて、穏やかで平和な気分にしてくれる香りです。
▼ ノート : ミドル
▼ 香りの強さ : 強
▼ 抽出部位 : 樹脂
▼ 精油製造法 : 水蒸気蒸留法
▼ 相性の良い精油 : オレンジスイート、ゼラニウム、ラベンダー、メイチャン、ローズウッド
▼ こんな時にオススメ : 穏やかな気持ちになりたい、免疫力が低下している、肌につやがない
▼ 使用上の注意 : 敏感肌の人は使用量に注意。精油全般に言える安全な使い方を守ること。
フランキンセンス(乳香・オリバナム)

紀元前の昔から宗教用の薫香として祭壇などに使用され、今でも多く使われております。その香りと薬効から非常に貴重な存在で、イエス・キリストの誕生を祝う品としてミルラ(没薬)とともに捧げられたことでも有名です。
また、王族や貴族の間では、癒しの香りとしてステータスの証とされ、身体に塗られていました。フランキンセンスをめぐって、その貴重さゆえに、古来から争いが繰り返されていたようです。その神秘的な香りは、不安や強迫観念を鎮めたいときに効果大です。
▼ 学名 : Boswellia carteri
▼ 科名 : カンラン科
▼ 植物の主な産地 : インド
▼ 植物の説明 : 新約聖書のイエス・キリスト誕生物語の中で没薬と共に捧げられた香りとして有名。
▼ 香りの特徴 : 日本のお香のようなスモーキーな香り
▼ ノート : ベース
▼ 香りの強さ : 中
▼ 抽出部位 : 樹脂
▼ 精油製造法 : 水蒸気蒸留法
▼ 相性の良い精油 : バジルスイート、ゼラニウム、ラベンダー、オレンジスイート、ネロリ、パチュリ、サンダルウッド
▼ こんな時にオススメ : ストレス、疲労でやる気がでない、喉が痛い、加齢肌
▼ 使用上の注意 : 精油全般に言える安全な使い方を守ること。
ベンゾイン(安息香)

ミルラやフランキンセンスと同じように、樹脂から抽出される精油です。
ベンゾインの和名は安息香といい、文字通り「息を安らかにする香」で、吸入することによって痰を取り去り、呼吸を楽にしてくれる薬として、古くから用いられていました。
古代では、フランキンセンスやミルラと共に、宗教的な儀式の薫香として使われていました。また、悪霊を追い払う香りとしても使われていたそうです。
▼ 学名 : Styrax tonkinensis(シャム安息香)、Styrax benzoin(スマトラ安息香)
▼ 科名 : エゴノキ科
▼ 植物の主な産地 : ラオス、タイ、インドネシア
▼ 植物の説明 : 安息香はツツジ目エゴノキ科エゴノキ属のアンソクコウノキ、またはその他同属植物が産出する樹脂のこと。
▼ 香りの特徴 : バニラに似た甘くパウダリーな香り。
▼ ノート : ベース
▼ 香りの強さ : 中〜強
▼ 抽出部位 : 樹脂
▼ 精油製造法 : 揮発性有機溶剤抽出法
▼ 相性の良い精油 : オレンジスイート、レモン、ラベンダー、ジュニパーベリー、パルマローザ、コリアンダー、ローズ、ジンジャー、フランキンセンス、ネロリ
▼ こんな時にオススメ : 緊張やストレスを緩和、咳・痰・喉の痛み、肌の乾燥
▼ 使用上の注意 : 香りが強いので少量ずつ使うこと。妊娠初期は使用を避けること。精油全般に言える安全な使い方を守ること。
ミルラ(マー/没薬)

古くからお香として焚いて使用されていた記録が残されています。 また殺菌作用を持つことが知られており、鎮静薬、鎮痛薬としても使用されていました。
古代エジプトにおいて日没の際に焚かれていたお香であるキフィの調合には没薬が使用されていたと考えられています。
またミイラ作りに遺体の防腐処理のために使われていたようです。 ミイラの語源はミルラから来ているという説があります。
▼ 学名 : Commiphora myrrha、Commiphora molmol
▼ 科名 : カンラン科
▼ 植物の主な産地 : エジプト、ソマリア、モロッコ、エチオピア
▼ 植物の説明 : 没薬(もつやく)とは、ムクロジ目カンラン科コンミフォラ属(ミルラノキ属)の各種樹木から分泌される、赤褐色の植物性ゴム樹脂のこと。外国語の転写からミルラとも呼ばれる。
▼ 香りの特徴 : ほんのりスモーキーな樹脂の香り。
▼ ノート : ミドル
▼ 香りの強さ : 中
▼ 抽出部位 : 樹脂
▼ 精油製造法 : 水蒸気蒸留法
▼ 相性の良い精油 : オレンジスイート、ラベンダー、フランキンセンス、ネロリ、カルダモン、シダーウッド、サンダルウッド、カモミール・ジャーマン、パルマローザ
▼ こんな時にオススメ : 無気力な時、落ち込んでいる時、リフレッシュしたい、口内炎や歯肉炎、口臭、皮膚のただれ、しっしん
▼ 使用上の注意 : 妊娠中は使用を避けること。精油全般に言える安全な使い方を守ること。
ラブダナム(シスタス)

ラブダナムは古代から使われてきた香りです。
旧約聖書にでてくるミルラ(没薬)はラブダナムと考える研究者もいるそうです。
古くから香料としてもつかわれています。
▼ 学名 : Cistus ladaniferus
▼ 科名 : ハンニチバナ科
▼ 植物の主な産地 : スペイン、地中海地方
▼ 植物の説明 : ラブダナムは地中海沿岸の暖かい気候に育つ。春から夏にかけて樹脂を分泌する。
▼ 香りの特徴 : 柑橘系に近い爽やかさに、ややスパイシーな香りが特徴。フランキンセンス(乳香)、ミルラ(没薬)にも似ていますが、レモンの爽やかさもあり、心にぬくもりを与えて、穏やかで平和な気分にしてくれる香りです。
▼ ノート : ミドル
▼ 香りの強さ : 中〜強
▼ 抽出部位 : 樹脂
▼ 精油製造法 : 水蒸気蒸留法
▼ 相性の良い精油 : オレンジスイート、ベルガモット、レモン、メイチャン、イランイラン、ラベンダーゼラニウム、ローズ、ジャスミン、パチュリ、フランキンセンス
▼ こんな時にオススメ : 心を穏やかにする、落ち着かせる、瞑想、ストレスを緩和、肌の老化防止。
▼ 使用上の注意 : 妊娠中は使用しないこと。 精油全般に言える安全な使い方を守ること。
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